メディカルチェックと健康診断の違いとは

メディカルチェックを翻訳すると健康診断になります。しかし、メディカルチェックと健康診断は、日本では、厳密には異なるものとして理解されているようです。メディカルチェックとは医学的検査のことで、健康診断を含む広い意味で使われています。診察や血圧測定、血液や尿の検査、身体計測、心電図、レントゲン撮影などが一般的ですが、施設によっては運動負荷心電図を撮ることもあります。

メディカルチェックも健康診断も、治療すべき病気や気をつけるべき生活習慣を見つけることができるのは同じです。しかし、健康診断には法的義務が課される場合があります。企業で働いている人には、労働安全衛生法に基づいて、年に1度の定期健康診断が義務づけられているのです。一般健康診断(一般健診、定期健診)と呼ばれ、検査項目は身体計測、血液検査、胸部X線などの基本的なもので、費用は無料か低額です。検査項目が少ないため1時間程度で終わります。

40歳~74歳を対象とした特定健康診査(特定健診、メタボ健診)は、生活習慣病の予防と早期発見、顕在化していない病気の発見のために行われます。加入している健康保険によって検査項目に多少の違いはありますが、年1回、年齢に応じた検査をします。よく耳にする人間ドックは任意で行うメディカルチェックで、検査項目が多く、胃カメラやCT、MRIを撮影したり、腫瘍マーカーやマンモグラフィーなどの検査もあります。女性特有の病気や脳に特化したコースなども選べます。人間ドックは、健康診断では発見できない病気の早期発見を目的としています。