健康を保つためには、適度な運動やバランスの取れた食事が大切ですが、気を付けていてもいつの間にか生活習慣病のリスクを負うことがあるでしょう。自覚症状が無いままに、血圧や血糖値が上がってしまうと、動脈硬化や糖尿病のリスクが高まります。また、知らないうちに沈黙の臓器と呼ばれる肝臓や腎臓の機能が低下して、肝炎や腎不全に罹患するおそれもあります。こうしたリスクを避けるためには、血液検査や血圧測定などの定期的なメディカルチェックが欠かせません。
動脈硬化の進行度や動脈瘤の有無を確認するには、レントゲン撮影のほかCTやMRI検査といった画像診断も重要です。このようなメディカルチェックをすれば、動脈だけでなく身体の内部の臓器などその他の器官の状態を詳細に調べられます。そして、尿に蛋白や微量の血液が混ざっても肉眼ではわかりません。尿検査により、腎機能や膀胱の様子を把握できるでしょう。以上のような内科的メディカルチェックのほか、関節や筋肉の状態をチェックする整形外科的メディカルチェックもあります。
高齢者の関節の柔軟性や筋肉の萎縮度を診ることによって、要介護度の進行を遅らせる介護予防の効果も期待できます。さらに、脳ドックの画像診断検査を受ければ、脳梗塞の前兆や脳腫瘍などを見つけられるでしょう。看護師は、既に疾病に罹患した患者さんをケアする病棟に勤務するだけでなく、生活習慣病予防を目的とするメディカルチェック専門のクリニックで働くことも可能です。